富岡ワイナリーについて
私たちのワイナリーは1976年の春、3ヘクタールの原野にワイン醸造専用の葡萄を育てるところから始まりました。
創業にあたりワイナリーを代表する製品として「山ぶどう」に着目し、「採取した山ぶどうを畑で育てる」という当時としては国内初の試みに情熱を傾けました。
流通している苗木からの栽培でさえ定植から葡萄の収穫までは7年以上の年月が必要です。栽培自体が手探りの山ぶどうを醸造用として製品化するというアイデアはある意味冒険でした。
また乙部町の富岡地区というのは乙部岳から遊楽部岳へと連なる渡島半島の中央部に位置し、国内最大の野生動物といわれるヒグマの生息地。朝、畑仕事に向かうと周辺に足跡が残っているなど、リアルな冒険にも遭遇します。
一方そんな深い自然の賜物として、良質な地下水にも恵まれています。また畑の周りが自然に囲まれ、夏場には海から強く吹く風が地表に熱がとどまるのを防ぐなど自然に大いに助けられる事で、栽培は順調に進み現在では8.5ヘクタールの自園圃場を管理しながら、ワインを醸造し、瓶詰め、ラベル貼りまでこなすという、本格的なワイン造りを続けられています。